Amazon DCV と Wayland の相性問題
よ〜んです。
Amazon Linux 2023 で Amazon DCV を使ってリモートデスクトップ環境を作ろうとすると、まずデスクトップ環境が必要になるんですよね。で、GNOME を入れてみたらAmazon DCVではWaylandに対応していなかったので、X11とWaylandを整理してみようと思います。
X Window System がなんで X11 なのか気になって、k8s とか o11y みたいなやつかと思ったけど、よく数えたら12文字だった。
— よ〜ん (@Tesla_yoon) May 5, 2026
普通にバージョン11だったという
AL2023 に GNOME をインストールする
公式ドキュメントの手順はシンプルです。
t4g.small とか Lightsail でやろうとして OOM した人いると思います(二敗)。
インストール
sudo dnf groupinstall "Desktop" -y
GNOME を入れただけでは特に意味がないので、リモートアクセスには Amazon DCV を使います。AWS 上なら無料です。
バージョンチェック
2026/05/04 時点の情報となります。
2025年始リリースのバージョンですね
$ gnome-shell --version
GNOME Shell 47.3
GDM(ログインマネージャー)の設定も確認してみます。
$ cat /etc/gdm/custom.conf
# GDM configuration storage
[daemon]
# Uncomment the line below to force the login screen to use Xorg
#WaylandEnable=false
...
WaylandEnable=false がコメントアウトされています。つまり Wayland が有効な状態です。
X11 と Wayland、何が違うのか
X11(X Window System)
アプリケーションが X protocol を使って表示先の X server に描画や入力イベントの処理を依頼する設計。この通信はネットワーク越しにも転送できるため、SSH の X11 forwarding(ssh -X)でリモートアプリを手元の画面に表示できます。
XQuartz などで Mac から Linux GUI を使った経験がある人もいると思います。
flowchart LR
subgraph X11
A[アプリ] -->|X protocol<br>ネットワーク透明性| B[X Server]
B --> C[ディスプレイ]
endWayland
X11 の後継プロトコル。X11 の複雑さを整理して、ローカル描画に最適化した設計になっているようです。
flowchart LR
subgraph Wayland
D[アプリ] -->|Wayland protocol<br>ローカル前提| E[Compositor]
E --> F[ディスプレイ]
endAmazon DCV を使うなら Wayland を無効化する必要がある
Amazon DCV は Wayland プロトコルに対応していません。
AL2023にインストールされるGNOMEはデフォルトで Wayland が有効になっているので、そのまま DCV をセットアップしても動きません。
公式ドキュメントにも明記されていて、DCV を使う場合は事前に Wayland を無効化する必要があります。
Linux Amazon DCV サーバーの前提条件 - Amazon DCV
まとめ
X11 はワークステーション時代には素晴らしい設計だったと思いますし。リモートマシンで動いてるアプリを手元に表示できるなんて、画期的だったと思います。
一方で、今はクライアント性能も上がって、描画や合成もローカルで完結させるのが普通になりました。GNOME も Wayland への移行を加速させていますし、X11 が使えなくなる日は確実に近づいてます。
Wayland はそのあたりを現代向けに整理した設計なんですが、Amazon DCV のようなリモートデスクトップ用途ではまだ X11 が前提となっている部分が残っています。Amazon DCV の Wayland 対応を待ちたいですね〜
ではでは〜